横浜の加賀町。小高い山の上にはバイクメーカー山野モーター次期社長の座を狙う柿沼が住んでいて、妻の絹子は野心家の夫に嫌気がさして夫の部下の小笠原と関係を持っている。一方、山の斜面に立ったボロ家には、夫の隆一を仕事中の事故で亡くした国子と弟の弘二が住んでいて、国子は隆一の忘れ形見である武を育てるために中華街で賄い婦をしている。 ある日、絹子は小笠原との情事の帰り道、道路に飛び出した武を轢き殺してしまう。新車の発売を間近に控えた柿沼はマスコミ沙汰になるのを恐れてお抱え運転手の菅井を説得、彼に罪を肩代わりさせて...